パジちゃんねるブログ

AIやブロックチェーンなど最新テクノロジーの解説

”toA”時代——人間側に残った『5つの行為』


先日、note に「Claudeが加速させる『toA』という新潮流」という記事を書いて、AIエージェント向けサービス200件を分類してみました。

そこで「5つの生存条件」というフレームを提示したのですが、書き終えてしばらく経って、もうひとつ気づいたことがあります。

”toA”時代、to-Agent系サービスが広がっているのは確かなのですが、それと同時に、人間側にも『減らない』作業が浮かび上がってきているんです。

「AIに仕事を渡しているのに、なぜか手元が忙しい」——身近にエージェントを動かしている人なら、なんとなく感覚として分かるんじゃないでしょうか。私自身、Claude Cowork や OpenClaw を毎日触っていて、「これは何の作業なんだろう」と引っかかる時間が増えていました。

そこで、AI 時代に人間側にきっちり残った行為を整理してみることにしました。”toA”の記事を書いたときに眺めた200件のサービス分類とも突き合わせて、ようやく像が結んできたので、共有してみたいと思います。

人間に残った、5つの行為

具体的に言葉にしてみると、人間がエージェント時代でもやらなければいけない行為は、次の5つに整理できそうでした。

想起 —— 何かに気づく、思いつく
判断 —— AIに任せるか、自分でやるかを決める
捕捉 —— 思ったことを記録する、書き留める
指示 —— エージェントに渡す依頼を組み立てる
検収 —— 出てきたものの合否を判定する

このうち、④の「指示」だけは、最近よく語られている「プロンプトエンジニアリング」とかの文脈で見たことがあると思います。② の「判断」も「AIに任せる/任せない」というデジタル時代の判断力としてよく語られます。

ただ、残りの①③⑤——『想起』『捕捉』『検収』は、意外なほど語られていないんです。”toA”200選の中にも、この3つに直接奉仕するサービスはほとんどありませんでした。

理由は単純で、これら3つは「AIに渡す前」「AIから戻ってきた後」の人間側の生々しい作業なので、エージェント側のインフラを作っている人たちの関心領域から外れているからです。エージェント開発者にとっては、③や⑤は「人間が勝手にやっとくべきこと」になりがちなのですね。

① 想起:「思いついた」を逃さないコスト

実はこれが一番厄介でした。何かに気づくこと、思いつくことは AI に外注できないのに、思いついた瞬間というのは本当に逃げ足が速いんです。

私の場合、Claude を動かしている最中に「あ、これ別軸でも調べたい」と思いついて、でもエージェントの出力を待っている間に、最初の思いつきがどこかに消えていく、ということが頻繁にあります。エージェント時代になっても、いやむしろエージェント時代になったからこそ、人間の頭の中で起きている『想起』を捕まえる必要性が増えていました。

これに対応する toA サービスはありません。あくまで「人間側の」作業だからです。

② 判断:「自分でやる/AIに任せる」のラインを引く

これは比較的わかりやすいので、ここではサラッと触れるにとどめます。タスクの種類、重要度、自分のスキル、エージェントの得意/不得意、コスト、レイテンシ。これらを総合して「これは自分でやる」「これは Claude に渡す」を仕分けます。

ちなみにこの判断、回数を重ねれば重ねるほどスキルとして個人に蓄積されていくところがあって、ここはまだ人間の領域だなと感じます。少なくとも今のところは。

③ 捕捉:書き留める手間が、AI時代にむしろ増えた

これが面白いところで、「書き留める」という地味な行為が、AIエージェント時代にむしろ重要度を上げているんです。

理由は2つあります。

ひとつは、エージェントに依頼するためには結局「何をしてほしいか」を書き出さないといけないこと。頭の中だけで完結する作業は減って、テキストにして渡すフェーズが必ず一回挟まります。

もうひとつは、エージェントが動いている裏側で人間が並行して考えを進めるようになり、「考えたこと」「あとで渡したいこと」を貯めておく場所がやたら必要になったこと。Slack の自分宛 DM や、メモアプリ、ホワイトボードに「あとで Claude に投げる」リストが溜まり続ける、というのは、エージェントを日常的に使う人なら経験があるはずです。

ここは個人の好みが分かれるところなので、いくつかパターンを観察してみました。

  • 既存のメモアプリ派:Notion、Obsidian、Bear、Apple純正メモなど。蓄積と検索に強い反面、開く・書く・閉じるの3ステップが必要で、想起から捕捉までのタイムラグが長くなりがち
  • チャット流し込み派:Slack の Saved や自分宛 DM、Discord の Private Channel など。速いが、後から探しにくい
  • メール送信派:思ったことをメール本文に書いて自分宛に送る、Captio 系の系譜。受信箱というハブに集約できる利点がある

ちなみに3つ目の「メール送信派」は一見地味ですが、エージェント時代に再評価される可能性が高いと私は見ています。理由は、メールはほぼあらゆるサービスのハブになっており、エージェントが読み取れる形式("toA"記事で書いた AgentMail のような専用サービスもあるくらい)でもあるからです。

このカテゴリは長らく Captio という iOS アプリが定番だったのですが、数年前にサービス終了しています。後継や代替アプリを実際に比較した記事を置いておきます——メモしてタップで即メール送信できるアプリを比較した記事。「Captio が消えたあとに何を使うか」という問いに、けっこう真面目に答えている内容です。

④ 指示:エージェントへの依頼を組み立てる

これは「プロンプトエンジニアリング」と呼ばれている領域です。ここは "toA"サービス側の進化と双子関係なので、たくさん語られています。最近だと Claude Cowork の Skill 機能のように、「指示の型」をパッケージ化する流れもあって、人間の負担はだんだん下がってきています。

将来的にはこの行為もエージェント側に吸収されていく可能性が高いと感じています。

⑤ 検収:出てきたものをチェックする

これが意外と重い。エージェントが120%の自信で出してくる出力に対して、人間が「これは正しいか」「これは自分の意図通りか」を判断する作業です。

特に Claude Code のようなコード生成エージェントを使っていると、出力の検収に元の作業以上の時間がかかることがあって、「これ本当に自動化できてるのか?」と一瞬怪しくなります。実は"toA"200選の中の「評価」「ガードレール」カテゴリは、この検収作業の一部をエージェント自身に肩代わりさせようとしているのですが、最終的な合否判定は今のところ人間に残っています

5つの行為で見えてくる「もうひとつの市場」

整理してみると、人間側に残った5つの行為のうち、③『捕捉』と⑤『検収』だけが、いまだに『摩擦のあるアナログ作業』として個人ツールの未開拓地として残っていることが見えてきます。

これは個人開発者にとってけっこう大事な観察だと思っていて、toA は大型の VC マネーが流れ込む派手な市場ですが、その隣の「人間側の摩擦を減らす個人ツール市場」は、地味ながらニーズが確実に残っている領域です。

私が note の toA 記事で書いたように、「枯れた領域に、もう一度新種が生まれている」というのは、AI 側のインフラだけでなく、人間側の補助ツールでも起きるはずです。実際、メモアプリのカテゴリは一時期「もう Notion で全部やればよくない?」と言われた時期がありましたが、ここ最近、また新しいプレイヤーが静かに増え始めています。「Captio が消えたから自分で似たものを作った」みたいな個人開発の記事をちらほら見かけるのも、その兆しのひとつだと感じています。

結論:toA の隣に、toH(to-Human)がある

AIエージェントが普及するほど、人間に残った作業がはっきり見えるようになります。そしてその作業——特に「捕捉」と「検収」——は、まだまだ個人ツールが手薄な領域です。

toA200選の続編としては、ここにtoH(to-Human)の200選みたいなものを作っても面白いかもしれない、と思っています。AI に任せられない、けどデジタルで摩擦を減らせる領域。エッジは案外、こちら側にも残っていそうです。

今日はここまでここまで、バイバイバーイのバイ!

知らないと損・YouTubeで勝つための7つの考察

2020年の元旦に解説系YouTuberとして始動し、仕事の合間を縫って活動し続け、とうとうチャンネル登録者1万人を達成することができました。思い出すだけでもツライw

2020年11月現在、

■ 解説系『パジちゃんねる』(演者:私)
チャンネル登録者:約10,000人
開始から:約330日
投稿本数:約120本
再生数10万回超え:1本(約1%)
再生数1万回超え:18本(約15%)

途中、新型コロナの影響で通勤時間がゼロになったり、会食や食事にかける時間が1週間で10時間くらい浮いたこと、ステイホームで土日もなかば強制的に自宅にいる環境になったり、世間的にYouTube視聴が増えたことなど、いくつかの幸運に恵まれ1万人を達成できました。

この『パジちゃんねる』で得たノウハウをもとに、複数のチャンネルをサポートする機会を頂きました。中でも、初めてSNSにデビュー=完全無名状態からのスタートで、現在もYouTubeのみで急成長しているエンタメ系チャンネルなどからの知見から、YouTubeで勝つための7つの考察を公開してみたいと思います。

■ 急成長中のエンタメ系YouTubeチャンネル
チャンネル登録者:約5,000人
開始から:約150日
投稿本数:10本
再生数10万回超え:5本(40%)
再生数1万回超え:10本(100%)

まともに読むと30分以上かかる長文につき、ぜひお時間のあるときにじっくりご覧ください。


1. オーガニック成長をもたらす『ジュース理論』

はじまりの話

2020年元旦、日本ではまだ新型コロナの影響もほとんどなく、20年代の新時代に「なにか新しいチャレンジを」と思いついたのが、前々から注目していたYouTubeでした。意気揚々、旅先で配信をスタートしました。

最初は、顔出しせず、台本を書いて、テキスト読み上げソフトで初めての動画を投稿しました。SNSなどでもお知らせし、初回から数百回の視聴だったものの、エンゲージはいまいち。数回同じパターンで試して、投稿のたびに視聴が減ってしまい、早々に暗雲が立ち込めたのです。

音声読み上げはすぐに止め、「顔出し」を決意し、アドリブで撮影にトライ。平日夜と早朝、休日を使って、色々なパターンの動画を週2〜3本程度のペースで動画を投稿していきました。実体験も目的だったので、編集も自分自身で行いました。

元旦から開始して3ヶ月ほど経過しても、チャンネル登録者数はまだ100人もいってませんでした。迷走し続けている中、段々と分かってきたのは、YouTubeには、もともと私が発信したかった情報=「テクノロジー領域(ブロックチェーンなど)」の話に興味を持つ人がとても少ない、ということでした。

やりたいジャンルに人がまだ少ないなら、いつか来るその時代までにチャンネルをどう育てていくかという発想で、もう少し初心者向けの新しいツールやソフトなどをテーマに、ITリテラシーを高めるための情報を多く出していこうと思っていくつかトライした中で、明らかにこれまでと手応えが違った動画が生まれます。

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最終的にこの動画は約20万回再生のスマッシュヒットとなり、初めて解説系YouTuberとしてトレンドをつかめた瞬間でした。そして、ラッキーだったのが、この動画が毎日着実にジワジワと視聴回数を伸ばしていったことで、「YouTubeはアルゴリズムの影響がかなり強い」という気づきを与えてくれたことです。

この毎日ジワジワと視聴者が流し込まれてくるアルゴリズムは、これまで他のSNSなどであまり体験したことがなかったため、非常に興味深かったのと同時に、YouTubeというプラットフォーム視点から考えても、とても理にかなったアルゴリズムになっていると推測しました。

そうした流れで、考えついたのが、『ジュース理論』です。


『ジュース理論』とは

『ジュース理論』をざっくり解説します。

チャンネル運営者はYouTubeから分配される大量の「ジュース(=視聴者)」を大勢の運営者同士で奪い合う、過酷な競争に毎日さらされています。「ジュース」の分け前は、「平均再生率」や「高評価率」などを中心に、YouTube独自のアルゴリズムで計算され、各動画の評価が決まります

しかも、「満足度」の高い選りすぐりの動画だけが、そのテーマに興味がある視聴者の目に届くように、いろいろな舞台ごとに動画の「満足度」をテストされていきます。サッカー選手に例えると、ジュニアユースでデビューし、U18、U20などでの活躍を経てプロデビュー、その後日本代表、海外リーグでの大活躍のようなエリートコースに乗れるか、というようなイメージです。

具体的には、「検索」→「ブラウジング機能(おすすめ)」や「関連動画」→「急上昇」のように、徐々に視聴者が多い舞台でテストされ、そこで活躍できたらまた次の舞台へ、という流れで、より多くの「ジュース」が獲得できる仕組みになっています。

それぞれの舞台は、視聴者の興味がある「テーマ」ごとに分かれています。テーマに対して、「満足度」の高い動画が新しく生まれると、毎日少しづつ「ジュース」が増えていき、ジワジワとインプレッション(=動画サムネイルの露出)と再生回数が伸びていくのです。


無名チャンネルにも常にチャンスがある

仮にチャンネルを開始したばかりの無名なチャンネルでも、このアルゴリズムは有効です。

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上記は、『ジュース理論』をもとにした、「そのテーマの視聴者が最高に満足する動画の作成」をアドバイスした結果で、冒頭で紹介したエンタメ系チャンネルの1回目の動画投稿のトラフィック別の視聴回数の推移になります。チャンネル開始直後のため、チャンネル登録者は0人で、投稿から数日は「検索」から1日数十人くらいの視聴がある程度でした。ジワジワと1ヶ月以上かけて動画の「満足度」を測られて、「ブラウジング機能(おすすめ)」や「関連動画」といった表舞台へ露出が増えていくことで、視聴回数を増やしていったことが分かります。

YouTubeの”神”は、どんなに無名チャンネルであろうと、あなたが投稿した動画の「満足度」を必ず見ているのです。


動画がバズる仕組みを分析する

『ジュース理論』を思いついてから、いろいろな疑問が浮かび上がってきました。
「高評価数が多いと再生数やインプレッションが伸びる?」
「サムネイルのクリック率が高いと再生数やインプレッションが伸びる?」
「平均視聴時間が高いと再生数やインプレッションが伸びる?」
「平均再生率が高いと再生数やインプレッションが伸びる?」
などです。そこで過去のデータから各要素との相関を割り出してみました。まずは各動画をできるだけ横並びに比較できる状態にしました。

そして、このデータをもとに相関係数を分析したみたのがこちらです。

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この結果をざっくり書くと、動画の再生回数やインプレッションを伸ばすには、「平均再生率」と「高評価率」が大切、ということが浮き彫りになりました。

ちなみに、上記からは、一般的に大事と言われる「動画サムネイルのクリック率」は、インプレッション数や再生回数には直接的な相関がないという結果でした。ただ、動画の「満足度」が高いヒットが生まれた時、増加するインプレッション(=露出)に対して取りこぼしをいかに少なくできるかが大事になってきます。「満足度」が高い動画がコンスタントに作れるようになったあとは、動画サムネイルのクリック率がより重要になってくるのです。


再生回数がジワジワ伸びる『合格ライン』

インプレッションが増えて、再生回数がジワジワ伸びていく「満足度」のハードルを、こここでは『合格ライン』と呼びます。この『合格ライン』を超える動画をいかにコンスタントに作れるかが、オーガニック成長=YouTubeチャンネル成功のためのカギとなります。

YouTubeは、視聴者のグループがテーマごとに、「好きの度合い」でキレイに分かれています。そのグラデーションが見事で、興味ありそうなグループの視聴者へジワジワと「満足度」の高い動画がおすすめされるのです。

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上記は、テーマ別にみた、「平均再生率」の『合格ライン』のイメージです。競合が多いテーマの場合、『合格ライン』を超える平均再生率は高くなり、露出される舞台ごとにその『合格ライン』は変わってきます。

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また、「平均再生率」は動画の尺によって、有利・不利があり、例えば1分以内の短い動画の尺だと、「平均再生率」の『合格ライン』は90%以上を狙う必要があったりします。逆に、30分以上動画の場合、「平均再生率」が30%台でも『合格ライン』を超えるケースもあります。さらに、ここでも動画のテーマによって競合が多いので、競合が多いエンタメ系は、より『合格ライン』が高くなる傾向があります。

テーマや動画の尺によって合格ラインは変化しますが、仮にKPIを設定するなら、
・平均再生率:55%以上/10分動画
・高評価率(高評価数/再生回数):5%以上
・投稿数:週3回以上
というような指針を持つと、YouTubeチャンネルをオーガニック成長させるための明確な基準となります。

こうした目標を設定することで、視聴者に長く観られて、高い評価をつけたくなる動画を作ること=動画の品質アップに集中できるはずで、とても本質的だと思います。チャンネル運営者は、純粋に「視聴者に有意義な動画」を作ることに目を向けてほしいということを、YouTubeはアルゴリズムを通じて暗にメッセージングしているかのようです。

余談ですが、演者が私の解説系YouTuberであまりにも再生回数が伸びなかったときに、Google広告を回してみたこともありますが、動画の「満足度」が低い状態で、広告経由で無理に人を呼んでしまうと、健全にチャンネル成長ができないので広告利用はおすすめしません。そればかりか、エンゲージの低いチャンネル登録者が増えてしまうと、どんなにいい動画を出しても、「平均再生率」や「高評価率」が上がりづらくなり、取り返しがつかない状態に追い込まれたりもするので要注意です。


『合格ライン』の具体例

20万回再生されたこの動画の場合、

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「平均再生率」は当初45%前後(13分動画)、高評価率は2.0%でした。これは当時、私の他の動画と比べるとかなり高いスタートでしたが、いま振り返ると、よく『合格ライン』に達したなぁ、と思える数値です。おそらく、視聴者の興味が高まっている割には、同じようなテーマの競合動画が少なかったことも幸いして、比較的低い「平均再生率」「高評価率」でも『合格ライン』に達したとみなされたと思われます。

そこから日を追うごとに毎日のように「ジュース」の振り分けが増えていきます。

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上記は、トラフィックソース別に見た視聴回数のグラフです。グラフの左側が、動画公開日の2020年3月14日です。最初はチャンネルの登録者もほとんどいないこともあって、のちに20万回再生されるこの動画も、最初はほぼ視聴されていません。しかし、画像真ん中あたりの3月下旬あたりから、「ブラウジング機能(おすすめ)」や「関連動画」経由の視聴がジワジワ増えていき、日を追うごとに、各舞台で加速度的に視聴回数が増えていきました。トラフィックソース別に見ると、「検索」から「関連動画」「ブラウジング機能(おすすめ)」と、「ジュース」がより多く獲得できる表舞台へと変化していったのです。

舞台が変わると視聴者のセグメントがゆるむ(=そのテーマに興味が薄い視聴者も混ざる)ので、「満足度」は下降していきます。徐々に「平均再生率」が下がり、40%ほどとなりました。

エンタメ系チャンネルの具体例も見ていきましょう。

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開設後6回目に投稿したこの動画は、30万回再生近くのヒットとなっています。この無名チャンネルでは1回目の動画投稿から、1万回再生を超えるヒットを連発していることもあり、グラフ左側の投稿直後から「検索」や「ブラウジング機能(おすすめ)」がやや高い数値から始まっています。投稿から2週を経過したあたりから、「ブラウジング機能(おすすめ)」が右肩上がりに伸び、それにつられる形で、「関連動画」も一気にスパイクしました。約3週間かけて、ジワジワと「満足度」が評価されていって、『合格ライン』を満たしたタイミングで、インプレッションや再生回数が増えていった、わかりやすい例のひとつです。 

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過去投稿してきた10本中10本が1万回再生を超えていて、チャンネル登録者と比べても、動画の再生回数は常に5-10倍ほど上回っていて、エンゲージの高いチャンネルといえます。動画の分数が少ないこともありますが、「平均再生率」はご覧の通り、約50%〜100%近くと、ほぼすべての動画が「満足度」が高いレベルに仕上がっています。まだ動画投稿数は10本ほどですが、無名からのスタートでも、いまも毎日一定量の「ジュース」が流し込まれて、オーガニック成長をし続けているチャンネルとなっています。f:id:hajimeataka:20201119100135p:plain

上図は、このエンタメ系チャンネルで初めて投稿した動画が、どのように視聴回数を伸ばしていったかを示したグラフになります。SNS自体初投稿なので、チャンネル登録者は0人で、既存ファンもいません。また、ノイズが少ない状態なので、分析にはうってつけの条件です。グラフの左側、投稿直後はYouTube内のキーワード検索経由の割合が多い時期がしばらく続きます。その後、時間経過とともに動画が評価されて「ブラウジング機能(おすすめ)」「関連動画」からの「ジュース」が流れてきていることがわかると思います。特に、青い線の「関連動画」は、動画を投稿してから3週間後からジワジワと伸びていきました。

視聴者にとって「満足度」の高い動画を作れば、YouTubeのアルゴリズムによって、動画が評価されて、ジワジワと再生回数が伸びていくのです。


2. 「平均再生率」を高めるには

ここまで書いてきたのように、動画の再生数を伸ばすには、視聴者の満足度=「平均再生率」や「高評価率」を高めることが大事です。

「平均再生率」を高める方法のひとつは、「平均再生率」が下がる箇所を改善することが効果的です。最初から満足度の高い動画を作れる一部の天才やタレントは除いて、チャンネルを作りたての多くのYouTuberに当てはまると思います。

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具体例を示していきます。私がこれまで作ってきた動画の中で、「平均再生率」が上下しているシーンを振り返って、「動画内にこういうシーンがあると平均再生率が上がる・下がる」項目をまとめてみました。

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『パジちゃんねる』は、45 - 65歳の方に支持されている、ちょっとレアなチャンネルなので、ここでの改善ポイントがそのまま他のチャンネルに通用するかはわかりません。ただ、投稿動画がたまってきたら、何が良くて何が悪かったのかをYouTube Studioを活用して「秒単位」で振り返ることで、次からの「平均再生率」を高めることができるようになります。

【維持率が下がっていたシーン(抜粋)】
・本題と関係のない自己紹介
・英語で話す
・動画が終了する雰囲気を出す
・言い間違え、話が詰まる(1秒ほどの間)
・説明がたどたどしい

【維持率が上向き/維持できていたシーン(抜粋)】
・本題のキーワードが出てくる
・問いかけや共感を覚えそうな話
・本題のテーマに関わる自己紹介
・本題に関連した「おまけ(One more thing)」の説明
・「とっておき」など期待感を上げる言葉

動画のテーマごとに改善ポイントはかなり変わってくるかもしれませんが、共通する部分があったら活用してみてください。

「平均再生率」を高めるもうひとつの工夫は、「視聴者の興味」と「動画の外見」と「動画の本題」をできるだけそろえることです。試行錯誤を繰り返すうちに、私のチャンネルでは再生から1分後の「平均再生率」が、5%ほど改善されました。

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具体的には、
視聴者の興味:検索キーワード、関連動画、再生リスト
動画の外見:サムネイル、動画タイトル、タグ、概要欄
動画の本題:動画の内容
などのテーマをそろえると、「平均再生率」をキープしやすくなります。

また、テーマを広げすぎず、最適な範囲まで絞り込むことで、クリックしてくれた視聴者の期待と違った動画とならずに「満足度」を高めることができます。例えば、「ビデオ会議ソフト『Zoom』の解説動画」なのに、「リモートワーク」や「働き方改革」といった主語の大きいテーマにまで、サムネイルやタイトルを広げたりしないということです。

テーマごとに「ジュース」の量は決まっているので、ニッチなテーマで動画を作っていくと、より大量の「ジュース」があふれているテーマまで、「動画の外見」を広げたくなるのは人の常です。私も何度も同じ過ちを犯してきました。やっかいなのは、サムネイル画像にしても、動画タイトルにしても、タグにしても、「動画の外見」はチャンネル運営者の考えひとつで、適当に広げることができてしまうこと。とにかく欲張りすぎないことが大切です。


3. 「高評価率」を高めるには

続いて、「(1再生あたりの)高評価率」についてです。『ジュース理論』に基づくと、動画の再生に対して「高評価率」が、動画のインプレッション数や再生数に良い影響があります。

下記の表をご覧ください。

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『パジちゃんねる』の場合、「高評価率」はだいたい2.5%〜6.0%の範囲で収まっています。テーマによってはかなりバラツキがあると思われますが、同じテーマの動画の中で、「高評価率」が高いほど、競合する動画に比べてより多くの「ジュース」を流し込んでくれます。f:id:hajimeataka:20201119100420p:plain

データからは、「高評価率」は「平均再生率」が高いほど、良い影響があることが分かります。この結果は、どのような動画を投稿すれば再生回数を伸ばせるかにひとつのシンプルな答えを与えてくれます。つまり、動画の再生回数を伸ばすには、「高評価率」にも好影響を与える「平均再生率」がとても大事ということです。


4. 最適な動画サムネイルとは

YouTubeチャンネルを始めると、気になってくるのが、「動画のサムネイル」と「クリック率/再生数」の関係です。私も気になったので、動画サムネイルを統一の背景画像にして、中身の文字だけを変更することで、どんな変化があるかを研究してみました。

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このデータから分かるのは、サムネイルのクリック率が高いからといって、必ずしも再生数が伸びるわけではないということです。また、動画のタイトルやサムネイルにはこのような傾向があるように見受けられました。

・文字だけ変えてもクリック率は3%〜6%程度幅がある(=キャッチコピーの力は強い)
・再生数が伸びると(セグメントがゆるむため)クリック率が下がる可能性あり
・トレンドのキーワードが入るとクリック率が高い
・専門的なタイトルになりすぎるとクリック率が極端に低くなる
・YouTube内検索のサジェストキーワードと一致するとクリック率が高い
・画像文字が長くても短くてもクリック率が高いことがある
・画像の文字サイズはクリック率にあまり影響していない

もうひとつのデータを紹介します。

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解説動画をメインテーマにしている『パジちゃんねる』では、平均クリック率は3.3%ほどですが、エンタメ系チャンネルでは12.7%という段違いのクリック率の差が出ています。このことから、仮に、チャンネルのクリック率が8%だから良い/悪いという判断をするのは早計であることが分かります。動画のテーマごとに、合格ラインが違う可能性があるからです。あくまで、そのテーマにおけるクリック率の合格ラインに近づくために、まずは自分のチャンネルにおいて同じテーマでも創意工夫をこらすことで、クリック率が高まるかを繰り返し改善していくことが大切です。

動画のサムネイルや動画のタイトルは、1本の動画で1つしかセットできません。ただ、動画投稿後にも編集が可能で、過去動画と比べて数字が思わしくない場合、「やり直し」は可能です。私はこれを復活の呪文『ザオラル』と呼んでいます。

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例えば、上表のようにサムネイルのクリック率を舞台別に集計して、平均よりも悪いサムネイルや動画タイトルやタグの修正を行うことで、適切な視聴者のセグメントにターゲットし直せます。こうした修正は、1本の動画を仕上げる労力に比べれば簡単なので、動画のポテンシャルが発揮できていない時は、『ザオラル』を唱えるのです。

ちなみに、サムネイルを修正・改善するときに念頭に入れておきたいことがあります。

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実は、上記のように舞台毎にサムネイルの表示サイズに特徴が違うのです。シェアが大きい「スマホ/パソコン」「ブラウジング機能/関連動画」のそれぞれで、どんなサイズでサムネイルが表示されているかを見て取れます。特に、パソコンではサムネイル画像はかなり小さく表示されてしまう点は要注意です。


過去動画を復活『ザオラル』の実践例

YouTubeで動画を投稿したあとは、その動画が持っているポテンシャル通りに再生回数が伸びていくことができれば理想です。しかしながら、実際には期待したほど再生回数が伸びないことがほとんどです。

YouTubeでは動画を投稿すると、「動画の中身」はあとから編集カット以外の変更はできません。ただし、投稿した「動画の外見」については編集が行えます。この機能を活用することで、過去に投稿した動画でも本来のポテンシャルを取り戻す可能性があります具体的には「サムネイル」「タイトル」「タグ」を編集するのです。

そんなことが本当にできるのか、実際のデータが取れたので共有します。

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こちらのグラフは、「YouTube Studio」で複数の動画をグループ化して、サムネイルやタイトルやタグを編集した前後の数値を取ったものです。投稿日からはすでに1ヶ月以上経過して動画になり、『ザオラル』前の1ヶ月は毎日横ばいからやや微減という複数の動画が、『ザオラル』直後、クリック率は2.1%から6.7%と大幅に改善したのです。同様に平均再生率も37.4%から48.1%に向上するという効果が見られました。

動画のテーマにもよるとは思いますが、編集すべきポイントは、「キャッチコピーの改善」「写真の撮り直し」「(テーマが広がりすぎている動画の)ターゲットの絞り込み」などです。編集のビフォアアフターはこちらです。

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「YouTubeはサムネイルやタイトルがすべて」という説もよく聞くのですが、上記の結果から、たしかにサムネイルやタイトル次第で、『ジュース理論』でもっとも大事な「平均再生率」まで改善されてしまうとしたら、「動画の中身」にあわせて「動画の外見」を磨くことも有効な一手なのかもしれません。


5. 曜日によって再生数は変化するか

ほんの少しでも、「平均再生率」を上げたいと考えた時に、動画を投稿するタイミングは気になるところです。YouTube Studioに表示されているこちらのアナウンスをご覧ください。

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公式的に「公開する時刻が動画の長期的なパフォーマンスに直接影響するかどうかはわかっていません」という文言がサラッと書かれています。私も、肌感では、長期的に動画が伸びていく時に、どの曜日のどの時間帯に投稿したかは、最終的にはあまり関係がない気もします。ただ、”短期的なパフォーマンス”には影響があるとも言え、それが長期的なパフォーマンスにも影響を及ぼす可能性はありえます。例えば、投稿する曜日によって「平均再生率」が変わるとしたら、気合をいれた動画ほど有利な曜日に投稿したくなります。そこで、曜日別に分析してみました。このデータはあくまで参考程度ですが、『パジちゃんねる』の40〜60代の行動が浮き彫りになっています。

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「再生時間」とエンゲージをあらわす「高評価率」を抜き出してグラフにするとこんな感じです。

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週のはじめの月曜日・火曜日はおそらく仕事中心に活動をしていることもあり、YouTubeへのエンゲージは週別に見たときには高くありません。一方で木曜日・金曜日でいうと、金曜日よりも木曜日のほうがYouTubeへのエンゲージが高く、これは、金曜日は次の日が休みということもあり、(コロナ禍という特殊な状況でもありますが)おでかけ・飲み会・外食など、自宅での時間が逆に減っていることを示しています。そして、金曜日夜よりも土曜日夜がもっともYouTubeへのエンゲージが高く、日曜日は休日にも関わらず「再生時間」が他の曜日よりも低く出ていました。これはおそらく翌日・月曜日の平日スタートに備えて睡眠時間やその他準備などで時間を多くは取れていないのでは、と想像します。

もし、動画を投稿した直後の満足度が、最終的な視聴回数まで影響があるとしたら、例えば、ヒットしそうな動画を投稿する場合、視聴者がより長い時間見てくれる土曜日に投稿するなど、工夫ができると思います。

また、曜日によってこれだけ行動が変わってくるのであれば、全国的に「雨の日の夜」や「三連休」は、動画を投稿するタイミングとしては最適、ということも言えるかもしれません。

いずれにしても、その動画のテーマを好む視聴者が、YouTubeにアクセスしている時間に投稿することで、いち早くその動画のポテンシャルを試すことができます。こうしたデータを見つつ、チャンネルを見てくれる視聴者の行動を想像しながらチャンネル運用を行うことで、より視聴者の求めるタイミングをつかめて、結果として「満足度」を高めやすくなります。


6. 収益性を高めるには

みんな気になる、「YouTubeの収益」について分析していきます。ここでは協力してもらっている匿名チャンネルからデータを提供いただき、分析をしてみました。

YouTube広告収益について、前提として覚えておいたほうがいいのは、8分を超える動画の場合、「動画の途中」に広告をはさめるような仕様になっていることです。動画の時間が長いほど、多くの広告を入れられるので、直感的には動画自体の時間や視聴者の再生時間が長いほど、1視聴あたりの収益は高くなる、と考えられます。表にまとめたのがこちらです。「ぶどう」は『ジュース理論』にそろえて独自に作った、「広告収益」を意味するワードです。

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続いて「ぶどう」に影響を与える項目を調べてみました。

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動画のテーマによっても違いがありそうなのであくまで傾向になりますが、
・視聴回数
・総再生時間
・インプレッション数
・高評価数
・動画の長さ
・平均視聴時間(秒)
などの数値が高いと「ぶどう」の収穫量が高まるようです。ただ、ここまでは検証するまでもなく想定内の結果かと思います。

次の表は、1再生あたりで獲得できる「ぶどう」で同じように相関関係を導いたものです。

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こちらは1再生あたりでデータを揃えているので、「ぶどうの実の大きさ(=単価)」への影響を浮き彫りにできます。

結果をシンプルに書くと、「平均視聴時間(秒)」と「動画の長さ」は「ぶどうの実の大きさ(=単価)」に影響を与えることが確認できました。例えば、動画の長さが10分の場合、「平均再生率」が60%あれば、平均で6分の再生時間となります。冒頭(直後0分)と中盤(5分後)に広告が2回挟まることで、1再生あたりの「ふどう」の獲得という意味では、丸々10分動画を見られなくても、広告は2回見られているというカウントになるため、こうした影響を与える可能性があると思われます。

一方で、『ジュース理論』で大事な要素である「平均再生率」や「(1再生あたり)高評価率」などは「ぶどうの実の大きさ(=単価)」には影響がなさそうでした。この結果に基づくと、再生数を伸ばしたい場合と、収益化を最大化したい場合とで、目指す目標が変わってくる可能性があるということです。


以上、長くなりましたが、YouTuberとして、この1年で行ってきた分析や検証のまとめを書いてみました。なにかの参考になりましたら幸いです。また、私の本業でもあるアニメなどコンテンツ領域でYouTubeチャンネルの開設を検討している方や、すでにチャンネル運営されているクリエイター様や企業様がいらっしゃいましたら、無料で相談に乗りますので、Twitterなどでお気軽にお声がけください

 

 

7. おまけ:解説系YouTuberのひとりごと

ここからは解説系YouTuberのひとりごとです。

もともと私は、個人開発者としてスタートアップ界隈に足を踏み入れた当初、はじめて作ったWebサービスはYouTubeのマッシュアップでした。当時、日本国内のランキングさえなかったYouTubeの面白い動画を発見できるWebサービスで、月間300万PVほど集まって、色々なメディアでも紹介されました。その時は純粋に、ネット上の暇つぶしとして、動画はやっぱり強いな、くらいの認識で、だんだん盛り上がってくるだろうけど、いまのように『世界中のテレビ局を取りまとめたような存在』になるまでには、もっと時間がかかるのだろうなと思っていました。

2020年になってまさか自分が演者として、YouTubeで情報発信しているとは思いしませんでした。なぜ、私がYouTuberをやろうと思ったのか、つらつらと書いてみたいと思います。


私がYouTuberになった理由

正直に書くと、私は2018年くらいまでは、YouTuberに対しては”色モノ”ととらえていました。VTuberが流行り出し、だんだんとテレビタレントもYouTubeを活用していくんだろうなぁくらいにゆるく考えていたのです。とても近い場所にいたのに、いま考えると何も分かっていなかったのです。

その後、2019年くらいから世間の見方が徐々に変わってきて、2020年のウィズコロナでテレビとYouTubeの立場が変わってきて、これからYouTubeが世界に与える影響をもっと真剣に考えるべきなんだと思いました。テレビと比べても最高の広告場所となっていったからです。今までテレビに流れていたお金が、YouTubeと動画配信者にダイレクトに流れるようになると、明らかに世間からの評判がポジティブに変わってきたのです。

本業のエンタメビジネスにおいても、YouTubeを活用することで作品の生まれ方に変化の兆しがあります。YouTubeで一体いま何が起こっているのか、それは「好き勝手に生きているYouTuber」と、斜めから見ているだけではわからないことがきっとあるはずと、覚悟を決めて身を投じてみました。

シンプルに書けば、YouTubeをはじめたキッカケは、こうした時代の変化にしがみついていくためです。動画で言えば、ステイホームで視聴時間は大幅に伸びている上に、ここに5Gという追い風がこれからやってきます。変化の速度は、毎年のように早まっていて、あっというまに新しいテクノロジーやサービスが塗り替えていきます。そうなると、時代時代に求められるサービスの価値を生み出すスキルも、これまでになくすごい勢いで変化してしまうため、”スキルの陳腐化”がこれまでよりも早まっていると感じます。

仕事も人生もその本質は、「社会のだれかに役立つこと」だと考えます。その役立つためのサービスがテクノロジーによって劇的に変化してしまうため、これまで必要とされていたスキルが陳腐化し、新しいスキルがどんどん求められる時代に変化しています。自動車で移動する時代に、乗馬スキルは運転スキルほどには求められなくなります。

最近だと、どのビジネス領域においても動画が関連してきていて、動画を知らずにビジネスを語るな、となってしまう予感をヒシヒシと感じるのです。動画配信の体験や実績がないと、ネットサービスを作る人なのにプログラミングを知らないのと同じくらいまずいことかもと、危機感を持つようになりました。


YouTuberピラミッドと流行のテーマ

そんな期待が高まり続けるYouTubeにも、実際に演者として参加してみると、少しモヤモヤとする部分が分かってきています。それはYouTubeのアルゴリズムが優れすぎていることで、YouTube内で流行るテーマがトップYouTuberを筆頭に似たようなものばかりになってしまうことと、ネガティブ(含過激)テーマが再生回数が伸びやすい構造になっていることです。

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上図は、YouTubeのコミュニティで生まれるトレンドテーマの仕組みを図解したものです。トップYouTuber中心に「流行のテーマ」が定まると、真に実力のあるトップYouTuberは「ポジティブ」「ネガティブ」の動画のどちらでも再生されるのですが、YouTuberの下位にいくほど、より再生回数が稼げる「ネガティブ動画」の再生が回りやすく、YouTube全体がネガティブな動画が蔓延しやすいのです。

また、YouTubeの視聴者はスマホ視聴によって「個人のテレビ」となったため、より「ドロドロ」したものを追い求める傾向があります。コロナ禍や不景気もあり、テレビのワイドショーと同じように世相を反映して、視聴者は本能的に「ネガティブ」を欲しているのかもしれません。

これらの課題を解決するには、演者としてはスキルを磨き、ファンをしっかりつけることです。また、景気が明るくなり、コロナ禍が収束し、世界が明るさをとりもどしたりすることでも、変化が出てくるのではと思います。


今後YouTubeはどうなるのか

社会が発達してきて、以前よりも人々は余暇に充てられる時間が増えています。特に人々に楽しみ(愉しみ)を提供するエンターテインメントは、人々の可処分時間の多くを占めるようになりました。その代表であったテレビ・コンテンツは、ネット化によって、YouTubeやNetflixなどのコンテンツプラットフォームに可処分時間を奪われてきていて、よりセグメント化されパーソナライズされた、その個人に対して深くエンゲージされるコンテンツへ簡単にアクセスできるようになりました。

リビングでチャンネルの奪い合いをするまでもなく、コンテンツのほうから人々のほうへすり寄ってくれるような感覚です。

そういった人々に楽しみを与える可処分時間で考えると、ゲーム、漫画、友だちや恋人とのお喋りやデート、映画、遊園地、旅行、カラオケ、サウナ・温泉、ゴルフ、フットサルなど、リアルでフィジカルなものも、コンテンツメーカーからは競合であり、人々が使うあらゆる時間の中で、コンテンツ同士の競争が行われています。さらには、SNSから生まれる近しい人の近況やつぶやき、素人面白動画など、プロフェッショナル的な面白さではなくても、声を出して笑える、楽しめる、というコンテンツが無限に増え続けているのが現代なのかなと思います。

YouTuberのチャンネルで、大人が観ててもまったく面白さが分からないけど、なぜか子供はゲラゲラ笑っている、という家庭はけっこう多いと思います。この現象は、YouTuberと視聴者との”心の距離が近い”ことに起因していると考えられます。お笑いを例に考えると、学校の友だちとの会話で爆笑する時、それはプロの芸人よりも芸が凄いから笑うのではなく、その友だちの人となりや文脈を深く理解しているから、芸としてたいして面白くなくても、心理的ハードルが低く、心から共感して笑えるのです。

YouTuberは画面越しではあるものの、手に届かない芸能人ではなく、もはや毎日登校(投稿)して出会う友だちのように心の距離が近いのです。芸としての完成度はそこまで高くなくても、笑いや喜怒哀楽やコンテンツの満足度という意味では、総合的に勝ってしまうということが起こっているのではないかと思います。コンテンツの満足度を「面積」で考えると、芸の深さではかなわなくても、心の距離感をかけ合わせると勝ってしまう感じです。

いままでは、特別な才能と容姿を持った「国民的◯◯」といった一部の芸能人とテレビだけだったところから、毎日投稿・編集の努力次第では個人にも開放されたというのが、いまのYouTubeを活用したコンテンツ発信なのでは、と思うのです。特権だった情報発信力が、”民主化された”イメージでしょうか。

そうした”あらゆるコンテンツ”を横に並べたときに、『時間』だけは等しく平等で、同じ1分でもどれだけ「楽しめたか」の濃さは、リッチコンテンツになればなるほど情報量を詰め込みやすく有利になります。私の持論で、「コンテンツの満足度」とは喜怒哀楽のギャップによって生まれると考えていますが、このギャップは文字から画像、画像から動画と、表現がリッチになるほど情報量が増えていき、喜怒哀楽のギャップ=「コンテンツの満足度」がより高まります。

この先の未来も、5Gが来て、VR/ARのような仮想現実やホログラムのテクノロジーが到来しても、それはすべて「動画」の延長線上の表現であることを考えると、その基礎を作っているYouTubeの未来が楽しみでなりません。

最後まで読んでいただきありがとうございます。バイバイバーイのバイ!

Zoom超進化、ビデオ会議を超える新サービスZapps/OnZoom+連携アプリ10選

withコロナ時代、リモートワークの代名詞となったビデオ会議ソフトのZoomですが、時代の後押しもあり時価総額が15兆円を超え、すでに1日3億回ものミーティングが行われているグローバル・サービスへと一気に成長してきました。

そんなZoomが近頃発表した2つの新サービスは、ビデオ会議のインフラをガッチリ抑えようとする非常に野心的な戦略になっていて、GAFA的なグローバル・プラットフォームを狙いに来ていることが明白になってきました。

利用者はもとより、連携するサードパーティアプリも画期的なサービスも多く、インターネットに関わるビジネスパーソンや企業なら、知っておいたほうがいい内容となっているので、私なりの見解も交えながらブログにまとめてみようと思います。

Captio代替アプリ(比較・移行ガイド)

目次:
新サービス「OnZoom」と「Zapps」とは
連携アプリ10選
 - 60秒の心の休憩「Thrive Reset」
 - サプライズに最適「Cameo」
 - AIと人手で文字起こし「Rev」
 - 仮想ホワイトボード「Miro」
 - 一流講師によるオンライン講座「Live2Coursera」
 - リアルタイムフィードバック「Dot Collector」
 - エクササイズリモートコーチ「Exer Studio」
 - 営業担当育成支援「Gong!」
 - ゲームベース学習「Kahoot!」
 - 自分そっくりなアバターに変身「LoomieLive」

 

 

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■ 新サービス「OnZoom」と「Zapps」とは

2つの新サービスは「OnZoom」と「Zapps」と呼ばれています。まずは、「OnZoom」について解説します。さきにこのベータ版のサイトを見ていただくのが一番理解しやすいと思います。

OnZoom: A marketplace for immersive experiences 

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ギターなどの楽器、瞑想、ストレッチ/エクササイズ、料理などのレッスン動画が並んでいて、イメージ画像でなんとなくどんなサービスかは把握できると思います。ページの中に入っていくと、こんな感じでレッスンごとの視聴料金が表示されています。

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勘の良いかたなら、ピンときたかもしれません。そうです、OnZoomは、こうしたリモートによる「◯◯教室」「◯◯講座」などのレッスンを有料で販売できる場所なんです。もちろん一般の方が動画配信することで、収益をあげられるようになっています。オンラインセミナーやイベントなどでも活用できるようです。

いまはベータ版かつ、ジャンルもレッスン中心で、英語でしか展開されておらず、会員登録や配信者の登録もアメリカに限定されているようですが、今後、だんだんとジャンルや言語や地域は広がっていくと思われます。

3密になりがちなレッスンも、コロナの影響で、リモートで配信することを余儀なくされています。ただ、いざリモートでやってみたら、意外と移動時間もかからず好評だったというようなケースもあり、今後もコロナが流行している季節は、リアルとリモートをうまく行き来しながら運営されていく教室も増えるかもしれません。

しかもオンラインレッスンになれば、地方にいたとしても、お気に入りの先生で距離の壁がなくなりますし、いちどに開ける人数も、もしかしたらリアルなら10人が限界のところが100人、1,000人単位と、場所という制約がない分無限の広がりを見せられるかもしれません。

この「OnZoom」では、1回限りの単発配信として販売することも、サブスクに近い概念で”シリーズ”といわれる複数回課金で定期的な配信を行うこともできるようです。おそらく月額課金に対応することも間違いないでしょう。こうなってくると、オンラインレッスンだけでなく、オンラインイベントを行いたいアーティストや、YouTuberで活躍する動画クリエイターがYouTube以外でも収益化ができる道が広がってくることにも繋がります。有名人が毎週1回顔出しでファンと交流する、オンラインサロンやファンクラブ的な使い方もできるようなるでしょう。

このあとに紹介するZoomの新サービス「Zapps」にも繋がりますが、YouTubeとZoomが決定的に違うのは、Zoomはビデオ会議というインタラクティブな双方向コミュニケーションをベースとした動画配信の仕組みになっていることです。YouTubeは、テレビに近く、配信者に対して視聴者が受動的に情報を受け取る受け身の関係です。

ZoomとYouTubeは同じ動画のプラットフォームですが、スタート地点も違えば、目指すゴールも違う関係なのです。コミュニケーションの手段や濃さでいうと、Zoomの場合、動画内で画面共有をしたり、チャットしたり、ホワイトボードをつかったり、ブレイクアウトルームで部屋を小分けにしたり、「グッド👍」などスタンプを送れたりと、より配信者と視聴者の距離が近くなれるZoomは、独自のポジションを築く可能性が出てきています。

「OnZoom」は、まだ日本では配信者登録はできないようなのですが、配信者登録時には有料プロ版以上のプランの契約が必要で、一定質の高い配信者が集まってくると思われます。英語版がうまくいけば日本語対応も近いうちに行われるのではないでしょうか。

 

続いて、先日Zoom社から発表された「Zapps(apps in Zoom)」についてです。

Zoomの「Z」と「Apps」を組み合わせた、Zoom対応アプリという意味だそうなのですが、Zoom上でアプリを直接連携するための仕組みになります。利用者はデスクトップ上で複数のアプリを行き来する必要がなくなり、Zoom上だけで完結する連携機能になります。

Zoomはビデオ会議ソフトとしてとても優秀で、ビデオ会議を行うときに便利な機能も充実しています。例えば、ホワイトボードやチャットや投票機能など、Zoom自体が提供しているのですが、実際には、専門としているアプリに比べると機能が貧弱だったり、使い勝手が悪かったりしますよね。

Zoom社は「餅は餅屋」と考えたのでしょう、Zoom以外の外部でイケているサービスと連携をより強化して、Zoom上でイケているアプリ(=Zapps)としてZoomから離れることなく使えるようにするように方針を決めたのだと思います。

すでに30を超える有力アプリとの連携が発表されている「Zapps」は、2020年10月末現在、まだ利用はできないのですが、年内には使えるようになると予告されています。ほとんどが英語のアプリになりますが、日本人でも直感的に使えそうなアプリも多いので、普段からZoomを仕事やプライベートでたくさん使っている方に役立つことうけあいです。

 

■ 連携アプリ10選

連携が予定されているアプリを見ていると、まだ日本ではほとんど知られていない新しいアプリもいくつかあり、Zappsによってより加速していく可能性が高いと感じました。その中でも、これは日本でもあったらいいのにというZappsも多数あり、厳選して10個をピックアップして紹介します。起業のネタとしても見てみても面白いと思います。 

Zoom連携アプリ10選、その1は、 60秒の心の休憩「Thrive Reset」です。

リモートワークになって、仕事でもプライベートでもビデオ会議ばかりしていると、移動時間がない分、立て続けにミーティングを入れることができて、リアル会議と違って心をリセットするタイミングがなかったりして、逆に忙しくなった、精神的に余裕がなくなった、という「Zoom疲れ」も起こっている人もいるようです。

そんなときにこのスライブ・リセットはヒーリング音楽や映像とともに60秒間の休憩をうながしてくれる、「癒やし」系アプリなんです。こちらの動画をご覧ください。


Thrive Reset Zapp Demo

癒やしの映像と音楽で、心のリセットができますよね。Zappsが使えるようになったら、私もまっさきに入れてみたいアプリのひとつで、ズーム上で起動して、60秒間の休憩をすることで、頭をスッキリさせて次の切り替えがしやすくなると思います。

Zoom連携アプリ10選、その2はサプライズプレゼントサービス「Cameo」です。

Zoom飲みの延長で、直接リアルでは会わずにに、友だちの誕生日会や結婚式をZoomで行う、といったこともwithコロナ時代には増えてきていると思います。そんなお祝い事に、気の利いたプレゼントのひとつとして発明だなと思うのが、この「Cameo」です。

憧れの芸能人やアーティストからあなたのためだけに撮影したメッセージが送られてくる、そんな夢のような話が現実になったアプリが「Cameo」なんです。こちらの動画をご覧ください。


Cameo Zapp Concepts

いかがですか?これをサプライズで仕掛けたら、印象深いお祝いになること間違いなさそうですよね。いまは英語圏のみにサービス展開しているようですが、ぜひ日本でも欲しいサービスの一つです。

 

Zoom連携アプリ10選、その3は議事録いらず文字起こしアプリ「Rev」です。

ビデオ会議のメリットのひとつに、デジタル上での話なので、AIによってテキストに書き起こしがかんたんにできてしまうことです。この動画をご覧ください。


Introducing Captions & Transcripts Zapp by Rev

AIによって自動的に文字起こししてくれます。精度が気になる場合は、AIの文字起こししたテキストのブラッシュアップを人の手によって行うサービスなのです。日本語もばっちり対応していますので、例えば重要な会議で議事録がわりにすべての発言を文字起こしして、出席できなかった人たちに回覧したり、内容のつまったリモートのパネルディスカッションなどでも活用すると、そのままテキストの記事やコラムにできるなど、さまざまな活用方法があると思います。

 

Zoom連携アプリ10選、その4は仮想ホワイトボード「Miro」です。

Zoom備え付けのホワイトボード機能は、あってありがたい機能ではあるのですが、率直にいってしまうと、専門の仮想ホワイトボードのアプリに比べて機能が貧弱だったのです。そこで登場するのが「Miro」です。こちらの動画をご覧ください。


Miro Zapp for Zoom

さすがに専門的に仮想ホワイトボードを作っている会社だけあって、やりたいことがなんでもできそうな充実ぶりですよね。しばらくは英語のメニューになりそうですが、ホワイトボード自体は言語は関係なく直感的に使えるはずです。

こんな便利なアプリをZappsならZoomからスムーズにつかえてしまうので、ビデオ会議でホワイトボードを使いこなしている人は、ぜひ使ってみてください。



Zoom連携アプリ10選、その5は一流講師によるオンライン講座「Live2Coursera」です。

Courseraをひとことでいえば、オンライン上の大学というイメージです。ビジネスにつながる専門的な講座を一流の講師が教えてくれるというものです。スタンフォード大学、イェール大学など世界的に有名な大学が講座を提供していて6,000万人以上がすでに学習しているという、まさに社会に役立つ講座が充実しています。1つの授業はおよそ10分程度で視聴でき、1講座は約4~6週間で修了します。

Zappsになることで、Zoomから直接こうした講座を講師と生徒がリアルタイムにコミュニケーションしながら受けることができるということです。こちらの動画をご覧ください。


Live2Coursera Coming Soon as a Zoom App

講座の内容は無数にあり、英語、フランス語、中国語といった言語学習、データサイエンス、コンピューターサイエンス、サイバーセキュリティなどのIT分野、事業戦略、マーケティング、ファイナンスといったビジネス分野など、実戦で役立ちそうな講座になっています。

地域や時間に縛られずに誰でも世界トップレベルの授業を受けられるなんて、率直にすごい時代になったなと思います。

 

Zoom連携アプリ10選、その6はリアルタイムフィードバック「Dot Collector」です。

Zoomでなにかの発表を行ったときに、コンテストのような感じで、審査員のフィードバックを行ったりするときにこのDot Collectorを使うと、リアルタイムに、どんな点が良くてどんな点が悪かったのか、Zoom参加者がリアルタイムにフィードバックしあえるというアプリです。こちらの動画をご覧ください。


Dot Collector to be made available for use on Zoom

いかがですか?例えば、大事なプレゼンテーションを行うときに、社内のメンバーに練習で、「聞き取りやすさ」や「感情表現」がよかった、悪かったなど、項目を設定して、評価してもらったり、オンラインセミナーなどで、参加者が発表をおこなって、それに対して、グッド・バッドなどレビューを行うようなときに重宝すると思います。



Zoom連携アプリ10選、その7はエクササイズ・リモートコーチ「Exer Studio」です。

withコロナで家にいる時間が増えて、リモートワークで出勤することも減ってしまうと、運動不足にもなります。そこでいまホットなのが、オンラインエクササイズです。Zoom越しに同じ時間帯にグループでリモートコーチとトレーニングすることで、継続するモチベーションをあげてくれるサービスがZapps化されるということです。こちらの動画をご覧ください。


Exer Studio - Workout summaries, leaderboards and real time effort tracking for remote workouts.

エクササイズやトレーニングってモチベーションを維持して継続することが難しいのですよね。だから、ジムに通ってグループみんなで高めあっていくと継続して効果が出やすくなるわけですが、これを自宅にいながらにして行えるということですね。動画のシーンであったように、各人のパフォーマンスを数値で確認できるので、切磋琢磨しながらエクササイズができるアプリをZoomと密に連携できるようになるということです。



Zoom連携アプリ10選、その8は営業担当育成支援「GONG!」です。

withコロナ時代の営業は、飛び込みではなく、Zoomでリモート越しに営業するときことも増えてきています。営業のやり方が変わってきている中、「GONG!」は、営業時の会話を分析して営業担当者の育成ができるんです。こちらの動画を見ていただければ、イメージがつかめると思います。


Gong Zapp - Zoom App for Gong

リモート営業を促進させるという新しいマーケットで、日本でも起業のネタにもなりそうな革新的なアプリだと思います。



Zoom連携アプリ10選、その9はゲームベースの学習プラットフォーム「Kahoot!」です。

こちらはアンケート機能を進化させたクイズ形式でオンライン学習の理解度をはかったり、アンケートを取れたりするアプリです。こちらの動画をご覧ください。


Kahoot! + Zoom: Introducing the Kahoot! Zapp

Zoomについている投票機能はわりと高機能なのですが、操作がわかりづらかったりちょっとつかいづらいところもあるんですよね。Kahoot!を使えば、かんたんにクイズやアンケートが取れるので、例えば、オンラインセミナーが面白かった人の回答やフィードバックをもらいやすくなります。

ちなみに、先に紹介した「OnZoom」を組み合わせると、例えば、クイズ王と戦える有料クイズ大会などもできそうで、こうしたZappsによって、Zoom活用の機会がもっと広がっていくことが予想されます。


Zoom連携アプリ10選、その10は自分そっくりなアバターに変身「
LoomieLive」です。

こちらはもう動画を見ていただければ一発でなにができるか理解できると思います。


LoomieLive Zapp for Zoom

背景も雰囲気にあわせてくれますし、表情も伝わるので、半分顔出ししていて表情を伝えられるというのは便利そうですね。個人的な事情でいうと、私はコンタクトレンズをつかっていて、普段はメガネで生活しているんですね。お化粧をするわけではないのですが、打ち合わせや外にいくときの顔はちょっと作る必要があって、ちょっとしたミーティングのときにコンタクトレンズをいれるのってちょっと億劫なんです。

そういうときに顔出しをしないのもちょっと気まずいなら、自分そっくりなアバターに変身「LoomieLive」は最適ではないでしょうか。

 

・・・

 

日本人だとあまり見慣れないサービスが多かったかもしれませんが、まずは英語圏から始まっていくので、その動きを見ながら、日本でもたくさんのアプリが連携されていくことでしょう。今後に期待したいと思います。

こちらの記事がみなさまのお役に立てましたら幸いです。2020年元旦から、YouTubeで解説動画『パジちゃんねる』もはじめてみたので、よろしければご覧ください。ではまた。 

続・YouTube動画がバズる仕組みを攻略(仮説『ジュース理論』)

前回、YouTubeロジックを攻略する「動画がバズる仕組み(仮説『ジュース理論』)」の記事を投稿したら、わりとマニアックな記事にも関わらず、Twitter経由で1万人以上も記事を見てくれたようで、本当にありがとうございます。今回はその続編にあたる内容になります。

今回も気合を入れて書いたので、長文につきお時間のあるときにじっくりご覧ください

 

 

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まずは、前回提唱した『ジュース理論』を裏付けるデータを共有したいと思います。『ジュース理論』の詳細はこちらをご覧ください。

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■ 『ジュース理論』の実践例

上記の画像は、『パジちゃんねる』とは別のチャンネルのデータです。開設2ヶ月経過でまだ累計で3本しか動画を配信していません。ただし、平均維持視聴率はご覧の通り50%-90%と満足度の高い動画に仕上がっているため、(ブレが大きいのですが、)じわじわとミルフィールのように視聴回数が積みあがって、徐々に視聴数や(純度の高い)登録者数が増えていっています。

『ジュース理論』の実践で大事なのが、初期は純度の高い視聴者を集める絞り込みです。最初に企業的プロモーションなどで、ジャンル関係なく間口を広く獲得してしまうと、このチャンネル登録者たちに「動画更新通知」が飛んでしまうことで、本来はポテンシャルの高い動画だったとしても、YouTubeの神には「満足度の低い動画」と判断されてしまうことがありえるということです。特にチャンネル登録者は、一般的にはそのチャンネルのファンだから登録するものなので、YouTubeの神に”勘違い”を起こさせるリスクが高いと考えています。 

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その状態に陥ると後戻りできない(あるいはかなり厳しい)不可逆で、チャンネル開始時によくよく考えて、そのニッチジャンルと純度の高いファンを獲得しながら、途中でいかに広げていくか(あるいはピボットするか)を決めるという順序で進めるのが大事なのだと思います。

ただ、登録者を集めていないうちは挽回がききます。実際に、『パジちゃんねる』の例では、最初にわりとまびろにいろいろなテーマで展開して当たりを探っていました。途中で相性の良いジャンルを見つけてからは、同じジャンル・テーマの動画だけで展開して、純度の高い登録者たちに満足度の高い動画を配信する(クリエイター視点でいうとちょっとめまいがするかと思いますが、私の場合、目的が特殊なのでご勘弁を)といった順番でも成り立つと思われます。

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上記の画像は、3本ある動画の1本の視聴数の推移です。30日間かけて2万回視聴とジワジワと再生回数を伸ばしてきています。ニッチキーワードの選定時に、このジャンルには一定量の『ジュース』があることは分かっていましたが、投稿当初は正直どこまで再生数が伸びるかは未知数だったため、投稿して最初の1週間は動画の満足度が高いのに、YouTubeの神は見てくれているのだろうかと少しだけ不安になりました(ちなみに、初日の平均視聴維持率は90.1%でしたが、再生数はわずか17、インプレッション数も85でしたので、この不安感は伝わるでしょうか)。

ただ、その後、1日毎にしっかり再生の『ジュース』を流し込んでくれることが分かってきて、いまはおそらくこのペースだとあと数ヶ月かけて5万〜10万再生は固いという確信をもてるようになっています。

■ チャンネル開設をしてから何をすべきか

私は、YouTubeはこれから本格的にトレンドが来ると思っているので、まだ世界がYouTube化していない今は、実は黎明期くらいなんじゃないかという感覚でいます。そんな前提にたつと、5Gやwithコロナもあいまって、これから個人がYouTube上でチャンネルを開設していく流れが加速してくと思います。これは実名文化は日本にはなじまないと言われたFacebookや、著名人含めあらゆる業界人やそのファンがTwitter/Instgramに流れていったトレンドとまったく一緒です。

そんな流れで、YouTubeチャンネルを作っていく時に、仕事でプライベートでもこれからチャンネルをどう盛り上げていくか、誰もが悩むと思います。

私はチャンネル開設当初の考え方は、その時点のコンテンツの状況によって大きく2つに分かれると思っていて、

  1. 他メディアでも人気がある
  2. メディア露出ははじめの取り組み(あるいは人気がそこまでない)

という切り分けで考えると良いと思っています。

 この中で、1の「他メディアでも人気がある」場合は比較的シンプルです。これまでのメディアで読者や視聴者が何に魅力を感じていたかを、「映像」という複合的な表現でどう魅力を最大化するか、ということに尽きます。

ほんだのばいく」はこの1の良い例でしょう。女優として活躍しつつ、2018年9月にYouTubeチャンネルを開設、投稿本数11本で登録者200万人。このチャンネルはご本人が動画の編集まですべて制作されていると聞いていますが、自己プロデュース力が凄まじいなぁと思うのです。バラエティでも活躍できる女優としての実力はもとより、ルックスに見合わないガチゲーマーだったり、色々な魅力がある本田翼さんですが、女優やテレビに出ていない素で自然体の本田翼さんはこれまで未知の姿でした。その魅了xこれまで未知の部分を最大限発揮されたチャンネルに仕立てて、プロフェッショナルな映像でも、先鋭的な企画でもない(おそらく制作費もほんとうにわずか)のに、このファン数を一気に取り込んでしまったのですね。

YouTubeというアマチュアが集い、(目が肥えていない)視聴者が集まる場所に対して、ごりごりのかっちょいいPVやMVを作ったりして「どや」とやるのではなく、テレビやプロレベルからは何段階も品質や目線を落とした動画作りを、自然体でやってのける、これが「他メディアでも人気がある」人が一気にYouTubeという場所で適応できた理由だと考えます。

これからYouTubeもプロフェッショナルがもっと入ってきて、二極化していくとは思いますが、いい意味で視聴者は信じられないほど「ゆるゆる脳」でYouTubeサーフィンという時間を過ごすので、そこに格式張った姿勢で取り組んでも、「幼稚園のお遊戯会にプロ劇団がやってきてみんなしらける」みたいなことになるのですね(ただし、他のメディアから元からいたファンが呼び込めれば、もともといた場所のクオリティとの一致がしやすくはなる)。歴々のクリエイターにとってきついのは、そういった力を抜いた仕事が喜ばれる視聴者、動画の編集もプロになりきらないほうが伸びる、というのは、「創作活動のプライド」との兼ね合いで、どうしても妥協できなかったりするわけです。

 2の「メディア露出ははじめの取り組み(あるいは人気がそこまでない)」は、私を含めてほとんどの方がカテゴライズされるケースかと思います。この中でも正解ルートはいくつもあると思いますが、私がここまで検証してきたデータからひとつ確実に言えるのは、「時間をかけてでもニッチジャンルで満足度の高い動画を作ることだけに集中する」です。

これは『ジュース理論』で得られた(YouTubeというプラットフォームが築いているビジネスとクリエイターを同じ方向性に向かわせるための)インサイトに基づくもので、YouTubeチャンネルの運営者になったら、まずは、どんなジャンルでNo.1になるかを考えていくべきと思います。客観的に見て、そのジャンルでNo.1になれないとしたら、もっと絞り込んだジャンルでNo.1になる、あるいは別のジャンルを探して見る、ということです。

VTuberで言えば、VTuberという表現の文脈に乗っているだけでなく、ゲーム実況なのかライブ配信なのか、ゲーム実況であればどのゲームでNo.1になるのか、そのゲームでもどういう遊び方でNo.1になるのか、というところまでニッチの中のニッチまで深堀りして、そのジャンルでは確実に視聴者の満足度が得られる動画を作る、というイメージです。

ここで、なぜそのYouTubeチャンネルを開いたのか、という前提条件によって話が分岐していくのですが、もし、単に趣味で自分が好きなことを発信してアーティストとして表現するということであれば、こうした逆算的なロジックはぜひ参考になさらないほうがいいです。逆に、シンプルにジャンルはある程度幅をもたせていいのでとにかく人気を出していきたいということであれば、このマーケティング的な手法とは相性がいいと思います。

■ チャンネルを育てるために考えること

次に考えたほうがいいのが、YouTubeチャンネルが育つまでのスパンです。2のケースでは私は最低でも1年の覚悟が必要と考えリソースや予算を組むべきと考えています。実際取り組んでみて分かったのは、YouTubeの動画の満足度を測る評価の仕組みは、「慎重すぎるほどにじっくり」と判定されていきます。1日毎にちょっとずつ、そのジャンルに興味がある視聴者にとって最大満足度を与えられるような『ジュース』の配り方をしていくので、(よほど賞味期限が短い動画は別にして)その動画1本のポテンシャルを最大限発揮するまでには、特にチャンネル登録者が少ない初期はこれまでのインサイトからも少なくとも1ヶ月以上はかかると考えられます。初期は満足度が高い動画を作るのはなかなか至難の業なので、試行錯誤と動画のポテンシャルの検証をしていたりすると、あっというまに3ヶ月、半年は経過してしまうのです(それに、なにより動画1本を作るのって企画から撮影から編集まで本当に大変)。

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さきほども紹介したこのグラフを見ていただければ、その『ジュース配分』の様子が分かります。この動画は公開から30日経過した2分弱の動画で高評価は1,000件超え平均維持再生率もいまも80%という、そのジャンルに興味がある人たちにぶっ刺さった”満足度の高い”動画になりますが、本当にジワジワと伸びていっています。毎日すこしずつ『ジュース』が適切な範囲/セグメントのファンに配られていって、システム的に制御されている様子がわかると思います。

■ 満足度の高い動画を作るには

『ジュース理論』を実践する上で、重要になってくる要素が、動画ごとの視聴者の満足度=「平均視聴維持率」や「高評価率」であることは前回お伝えしたとおりです。特に、「平均視聴維持率」をどう高めるかは、動画再生が伸びるロジックを解明したあとに必ず突き当たるところで、特に私のように演者スキルも編集スキルも足りていないと、維持率が下がるボトルネックを埋める=バケツの穴を塞ぐことが、まずは効果的だと考えます(余談ですが、先日動画撮影した際に、『悲喜こもごも』という単語がどうしてもキレイに発音できずリテイク10回した時には自分で自分を呪いましたw)。チャンネルを作った初期の段階では、いきなり満足度の高い動画を作れる一部の天才は除いて、多くのチャンネル運営者でも当てはまることだと思います。往々にして動画1本にかけられる予算や労力にも影響してきます。 

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そこで、私がこれまで作ってきた動画の中で、「平均視聴維持率」が上下しているシーンを振り返って、「動画内にこういうシーンがあると維持率が下がる(あるいは維持できる)」という項目をまとめてみました。正直、自分の過去動画を振り返るなんてソワソワしてしまってやりたくもないwですが、あとで誰か第三者にグサグサ言われるよりはマシという気持ちだけで心の中で泣きながらこれをまとめています。

 

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前提として、『パジちゃんねる』は50 - 60歳前後の方に支持されているちょっとレアなチャンネルなので、一般的には早口で情報と内容を詰め込んだほうが満足度が高いはずが、そうでもない、みたいな特殊な状況かもしれないので、あらかじめご了承ください。ここで伝えたいことは、PDCAを回す上でも、一定量の動画が溜まってきたら、このような秒数単位で出力されている「平均視聴維持率」を見ながら、何が良くて何が悪かったのかをしっかり振り返りましょうということです(でも自分が演者だとホントに嫌なもんですw)。

【維持率が下がっていたシーン】

・本題(=サムネイルとタイトルから興味を持ったテーマの内容・以下同)と関係ない自己紹介

・小難しいカタカナのキーワードや専門用語
・英語で話す(ワンセンテンスでも)
・動画の終わる雰囲気を出す
・本題に入る前の前置きが長い
・誰でも知っているあまりにも当たり前の説明
・本題と関係のない雑談が入る
・興味のない内容の説明
・本題のテーマから一見外れるような話の流れ
・言い間違え、話が詰まる(1秒ほどの間)
・説明がわかりづらく理解できない
・動画が終わりかけるようなまとめの説明
・「終了画面」が20秒など長すぎる

【維持率が上向き/維持できていたシーン】

・本題のキーワードが出てくる
・字幕テロップに普段ない色使いなどの工夫
・問いかけや共感を覚えそうな話
・境遇が似ているシーンを連想させる
・本題のテーマに関わる自己紹介や実績
・本題に関連したOne more thing=「(価値ある)おまけ」の説明
・あるあるネタ
・もう少しで本題に入りそうな口ぶり
・本題とするテーマをたくさんの人が興味を持っている説明
・動画の内容が低次元すぎず難易度として中級編という説明
・「ほとんどの人が知らない」「とっておき」など期待感を上げる言葉
・「危ないので対策しましょう」という危機感と対策のセット

 ということで、チャンネルのテーマやジャンルごとに改善ポイントはかなり変わってくるかもしれませんが、共通する部分があったらぜひ活用してみてください。個人的には「(価値ある)おまけ」のシーンが伸びるのは汎用的に使えそうかなと思いました。


■ 動画のサムネイルを深堀る
このパートではYouTubeチャンネルを始めると、みんなが気になる動画のサムネイルとクリック率/再生数の関係をざっくり検証してみました。

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動画クリエイターにあるまじき行いかもしれませんが、私の動画は検証のためもあり、動画サムネイルを検証のためにほぼ統一の背景画像にしていて、文字だけを変更してどんな変化があるかを確認してみました。

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上記のデータからは、「サムネイルのクリック率が高くても必ずしも再生数が伸びるわけではない」ということは確定的だと思われます。少なくとも数万回から10万回再生くらいの規模を狙うのであれば、サムネイル作成で頑張りすぎないでいいかも、という風に見えます。この結果を見る限りは、『ジュース理論』で分かってきている動画の満足度ほうが評価の比重が高いと思われます(YouTubeのビジネス構造上、動画の再生時間やエンゲージが広告収益にダイレクトに効くので当然なのかもしれません)。

その他、仮説も含めて、こんな動画のタイトルやサムネイルにはこんな感じの傾向があるように見えます。

・同じ画像で文字だけ変えてもクリック率は3%-6%程度幅がある
・再生数が伸びるとクリック率が下がる可能性あり(セグメントがゆるむから?)
・そのジャンルでホットなキーワードが入るとクリック率が高い
・専門的なタイトルになりすぎるとクリック率が極端に低くなる
・サジェスト候補どんぴしゃのキーワードがクリック率高い
・画像文字が長くても短くてもクリック率が高いことがある
・画像文字の内容が大事で画像の文字サイズはクリック率にあまり影響していない

もうひとつ有用なデータがあるので、こちらも共有します。私の『パジちゃんねる』の解説動画というジャンルでは3〜6%というレンジに収まっていました。

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ただ、上記のように、別ジャンルでは9%-15%という数値も出ることが確認できたので、例えば、サムネイルのクリック率が6%だから良い/悪いという判断は早計です。そのジャンルごとに違う可能性が高いため、もしサムネイルの改善に取り組むのであれば、ジャンルごとの基準値が違うことを覚えておいたほうがいいと思われます。 

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ちなみに、私は「サムネイル」について仮説としておいているのは、どんなにサムネイルのクリック率が高くても、動画の「実力」が足りなければエンゲージが薄い視聴者を呼び込んでしまって、逆にリーチ数の拡大や再生数に悪影響さえ出る可能性もあると思われるので、あくまで平均視聴者維持率や動画のエンゲージの動画としての「実力の高さ」が担保された上で、サムネイルのクリック率を上げるべきかと考えています。

 サムネイルだけ気合が入っていてクリックはされるけど、動画の中身がともなっていないと、急ブレーキがかかるというようなイメージです。CTRは高いのにCVRが低い広告バナーみたいな感じでしょうか。


■ リーチを伸ばす最適なサムネイルは?

上記で、サムネイルのクリック率は動画の再生数にはあまり影響がなく、動画の満足度が担保できない状態で下手に広く浅くクリックを集めてしまうと、逆に本来その動画が持つリーチや再生数のポテンシャルを抑制しかねない、というようなことを考察しました。そうは言ってもやはりサムネイルのクリック率は気になるという方のために、もう一段深堀りしたデータを共有します。

まずは、サムネイルの表示回数=インプレッション数について共有します。チャンネルによって差があると思いますが、『パジちゃんねる』ではデバイス別の視聴数はこんなシェアになっています(意外とパソコンが多いのはパソコンソフト中心のテーマだからだと思います)。

スマホ(携帯電話):50%
パソコン:30%
タブレット:15%
その他(テレビ/ゲーム機):5%
※インプレッション数のデバイス別シェア率、全期間で約600万回の集計

 次に、サムネイルが表示されるインプレッション数の比率=ジュース理論でいう「表舞台」はどこかなのですが、

ブラウジング機能:230万回/38%
関連動画:340万回/55%
YouTube検索:35万回/5%
その他(チャンネルページ/再生リスト):10万回/2%

このようになっています。

「ブラウジング機能(おすすめ)」と「関連動画」が圧倒的にジュースが溢れている(=インプレッション数を稼げる)場所になっていることが分かります。登録者が増えてくると、チャンネルページや再生リストからのシェアも伸びてくると思いますが、いかに「関連動画」や「ブラウジング機能」に多くのジュースが集まっているかが把握できると思います。ちなみに、私のチャンネルは未来永劫立てない可能性が高いですが、未知の舞台「急上昇」は、トップYouTuberたちを見ているとえげつないインプレッション数/再生数が保証されているように見えます。

 そして下記がもっとも大事な舞台別のクリック率です。

ブラウジング機能:3.75%
関連動画:2.44%
YouTube検索:5.08%

「YouTube検索」は狙ったキーワードに応じた動画の外見(サムネイル、動画タイトル、タグ、動画の概要欄)でセグメントしやすいため、相対的にクリック率は高く出ています。重要なのは、「ブラウジング機能」や「関連動画」といった表舞台に出た時に、クリック率が下がりすぎないことです。「表舞台」ではどうしてもセグメントが緩むため、一定はクリック率が低下はしかたがないと思われますが、インプレッションという『ジュース』が溢れている場所で獲得したジュースをこぼさずに、適切にグラスに注ぎ込むための存在が(クリック率にダイレクトに影響する)サムネイルや動画タイトルということになるわけですね。

動画のサムネイルや動画のタイトルは、1本の動画ですべて共通で1つしかセットできません。ただ、動画投稿後にも編集が可能なので、過去動画と比べて数字が芳しくない場合、「やり直し」が可能なのです。 

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上記画像のようにサムネイルのクリック率を舞台別に集計して、平均よりも悪いサムネイルや動画タイトルの修正を行うことで、的確な視聴者のセグメントにターゲットし直せます(よくニュースメディアで記事公開時とアーカイブ時でタイトルを変更するようなイメージに近いでしょうか)。

これは1本の動画を作る労力に比べればコストは低く済むので、動画のポテンシャルが発揮できていない時の『ザオラル』のような復活できるかもしれない呪文(笑)になると思います。

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ちなみに、サムネイルの改善において念頭に入れておきたいことがあります。上記のように舞台毎に表示サイズに特徴が違うのです。シェアが大きい「スマホ/パソコン」「ブラウジング機能/関連動画」のそれぞれで、どんなサイズでサムネイルが表示されているかを(画像参照)。実はサムネイル画像はパソコン版はかなり小さく表示されてしまうのですね。

「平均視聴維持率」をどう高めるかという視点で、サムネイルや動画タイトルに共通して考えておいたほうがいいのが、「視聴者の興味」と「動画の外見」と「動画の本題」をできるだけ一致させることだと考えてます。

具体的には、
視聴者の興味:検索キーワード、関連動画、関連の再生リスト
動画の外見:サムネイル、動画タイトル、タグ、動画の概要欄
動画の本題:動画の内容
などです。

YouTube上にアウトプットする表現において、これらをキレイに同じテーマや内容に統一し、最適な範囲まで絞り込むことが大事なのかなと。表現を適切に明確にすることで、維持率を下げてしまう「ノイズ」を除きつつ、動画のポテンシャル通りにリーチを伸ばし、最大公約数的な最適な範囲の動画のキーワードや内容を狙う、という両面のバランスを取るとイメージです。

各テーマやジャンルごとに「ジュース」の絶対量は決まっているので、より大きなジュースが溢れているキーワードやテーマまで「動画の外見」を広げてジュースの濃度を薄めないように。ようは欲をかかないように適切な範囲まで絞り込むという感じでしょうか。厄介なのは、サムネイル画像にしても、動画タイトルにしても、タグ付にしても「動画の外見」はチャンネル運営者が胸先三寸で適当に広げることができ、私なんかは欲に負けて「Zoomx中級者向きの機能」だけの解説動画なのに、主語の大きい「ビデオ会議」全体を取ろうとして再生が全然伸びず、みたいなことを繰り返していますwスタートアップ界隈で教訓じみて言われる「最初はスケールさせるな」という言葉が染み入ります。

そういった事も踏まえて私の現時点での考えは、(日本のYouTube独特らしいのですが)内容を示す文字入りサムネイルや動画タイトルの方向性としては、「主語を広げすぎず的確なセグメントに絞り込んだタイトルとサムネイルの文字を一致させる」ということの徹底が凡人が取るべき作戦なんじゃないかなと思います(もちろんこういう細かいマーケティング的な施策をしなくても突き抜ける素晴らしい動画や演者もいらっしゃるのでこれがベストと言い切るつもりはまったくないです、はい)。サムネイルの色味やデザイン性はチャンネルブランドを高めるもので、これはこれで別軸で考える必要がありますが、まずは視聴者を期待した本題と違う内容でがっかりしないように絞り込みが大切かと思います。

 
みなさまのお役に立てましたらこれ幸いです。
それでは今日はここまでここまで、バイバイバーイのバイ!

 

ゼロから始めるYouTuber、動画がバズる仕組みを攻略(仮説『ジュース理論』)

今年の元旦からスタートしたYouTube、ひとつの動画が15万回再生されたり、YouTubeチャンネルから収益を得られる条件(登録者1,000人以上、再生時間4,000時間以上)をクリアして、色々分かってきたことがあるので、あくまで仮説ですが、書き出してみようと思います。ちなみに、1,000人&4,000時間突破までにだいたい100日間掛かった計算になります。思い出すだけでもつらい笑

 

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気合い入れて書いたので、長文につき、お時間あるときにぜひゆっくりご覧ください。

 

 

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■ 視聴者という「大量のジュース」
YouTubeの視聴への動画のレコメンドの仕組みは、私が考える仮説が正しければ、とてつもなく上手くできている仕組みだと思います。YouTube側の視点からは当然のようにも見えるんですが、データや事象を見るにつれ、ぼやけていた輪郭がハッキリしてきたような、そんな感じです。

演者であるチャンネル運営者はYouTubeから支給される大量の「ジュース」を大量の運営者同士で奪い合う過酷な競争に毎日さらされています。「ジュース」の取り分は、動画の満足度を見極めるロジックよってシステムで自動的に振り分けられていて、YouTubeのビジネスモデルの収益源である動画視聴時間と広告再生数に直結する形で、運営者を自然と導いている形になってます。

 

■ 「ジュース」の振り分けロジック
このロジックが非常に優れていて、毎日のように”新規動画”という玉石混交の「赤ん坊」が産まれてくる中、選りすぐりだけが視聴者の目に届くように、データに基づきスクリーニングされ、サッカー選手でいえばジュニアでデビューし、U16、U20などでの活躍を経てプロデビュー、その後日本代表、海外リーグでの大活躍のようなエリートコースに乗れるか、みたいな流れです。

徐々にハードルの高い新舞台で試され、そこでサバイブできたらまた次の上のステージへ、という流れでより多くの「ジュース」が獲得できる仕組みに見えます。

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特定のキーワードやジャンルごとの動画対して、毎日の視聴者の視聴時間=「大量のジュース」があり、そのジュースをどう各動画に振り分けていくかのロジックが、動画の満足度=動画の平均視聴維持率やエンゲージ(視聴あたりのポジティブなコメント数や高評価数や低評価数など)に応じて、毎日一定の割合を振り分けるシェア率が決まっていて、関連動画やブラウジング機能(おすすめ)、キーワード検索上の順位を調整して、より満足度が高く視聴時間が伸びる動画の再生数が毎日調整される仕組みになっていると思われます。

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もちろんフリークエンシーなども考慮されて同じ視聴者に同じ動画がレコメンドされ続けるのもちょっとされているとは思いますが、同じ視聴者は同じ動画を何回も最後まで見てくれるというデータも出ていそうで、その視聴者にとって一番長く観てくれる動画が常にレコメンドされている状態がプロダクトのUI&UXで保たれている、と考えられます。

投稿してきた各動画の推移を見ていると、その特定のジャンルやキーワードに対して、新しく満足度が高い動画が出現すると、毎日少しづつ多めのジュースを振り分けられ(これが非常にうまくできていて、ドンピシャのターゲットとなる視聴者から徐々に外側にいるすこしズレているかもしれない視聴者に輪が広がっていくイメージ)、その日ごと(あるいはリアルタイムに)新たな視聴者の満足度を測られ、そこでも一定の平均視聴維持率をクリアした場合、翌日もさらに新しい視聴者というジュースを増やしてくれ、クリアしない場合は、そのジュースの振り分けを絞られるという自律的な仕組みになっていそうです。

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■ 視聴者が伸びる『合格ライン』
新しい視聴者の視聴時間=ジュースが毎日増えていく基準は、その動画の内容・キーワード・ジャンルによって(競合する動画やチャンネルとの)相対的なものだと考えられます。

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15万回再生を稼いだ上記の場合、平均視聴維持率は初期は45%程度から始まり、そこから日を追うごとに加速度的にジュースの振り分けが増えていきました(下グラフ参照)。前日比120%ずつくらい増えていって、キーワード検索からブラウジング機能、さらに関連動画と、よりジュースが獲得できる表舞台へと変化していきました。

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ステージが変わるとセグメントやターゲットが緩むので、徐々に平均視聴維持率が下がって投稿から数週経ったいまは40%をかろうじて超えていて、マスに広がっていった分、満足度の平均は下降していっています。このターゲットごとにニッチからマスへのグラデーションがYouTubeのシステムが綺麗に分類、フィルタされていて、徐々に動画のスクリーニングの厳しさが判定できる仕組みを構築しているのは、驚愕せざるを得ません。

 

■ 『ジュース理論』を応用する

これを逆手に取れば、確実に一定量のジュースがある特定のニッチキーワードにめちゃくちゃ良質の動画=平均視聴維持率&エンゲージが高い動画を作って放置することで、チャンネル登録者0だとしても、検索→ブラウジング機能→関連動画のようなステップで徐々に動画が伸びると考えました。ということで、新しくチャンネルを作って0登録者+初投稿動画でどんな感じに視聴のジュースが振り分けられるのかを見てみたのが下記の画像になります。

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この実験で使っているチャンネルは、ニッチキーワードにめちゃくちゃ刺さる動画を頑張って作ったので(平均視聴維持率は55%超え)、動画の視聴数は時間をかけて一定ジュースの配分がなされるとは考えていました。

とはいえ、ここまできれいな右肩上がりの一次関数でグラフが形成されるとは思っていませんでしたが、この直線的な右肩あがりは明らかにシステムで制御しているように見えますね(計算式でジュースが振り分けられるので逆に上下の変動が少ない)

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上記は視聴数の内訳グラフです。登録者0なので、最初はどう頑張ってもYouTube内のキーワード検索経由でしか流入はないですが、徐々にではありますが時間経過とともに、動画が評価されて「ブラウジング機能(おすすめ)」「関連動画」からのジュース配分をもらるようになってきているのが分かると思います

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投稿した動画の平均視聴維持率のグラフです。その検索キーワードで辿り着く人は最後まで観たくなるような動画を気合い入れて作っているので、本体の『パジちゃんねる』では見たことがない55%超え。

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直近のデータ。このチャンネルは動画投稿時は登録者0なので、純粋に最初の良質と評価されている1本でそこそこ見られているチャンネルになっていることが分かります。
※小売やECやっている人はピン来るかもしれませんが、私はこの実験やデータなどを見ていて「単品管理の世界や」と思っちゃいました。画像は端折りますが、3,900視聴に対して高評価211件なので、約5%超えのエンゲージ率(この動画は低評価は今のところ0件)

他にもいろいろなグロースの方法はあると思いますが、少なくとも今回得られたデータから、(ひとつの成功パターンとして、)YouTubeチャンネルを育てようとしたら、

  • 初期はYouTubeのキーワード検索を狙う
  • そのキーワードで動画にたどり着いた人の気持になって、その人が最後まで観てもらえて「いいね」してくれる良質な動画を作って投稿する
  • 動画の尺やジャンルやキーワードにもよると思われますが、5-15分動画であれば平均視聴維持率55%超え&エンゲージ率5%以上だとグッド(ただ試してもらえれば分かりますがすごくハードルが高いです、いずれ動画の質をどう上げるかの分析もしてみたいと思います)
  • 動画が評価されるまでは(通常は)毎日少しづつジュースが振り分けられて評価を受けているので時間がかかる(YouTubeの評価はロジックはじっくり慎重に行っているといってもいいくらいジワジワ)
  • 検索キーワードから「ブラウジング機能(おすすめ)」「関連動画」と視聴ジュースが多いステージへステップアップしてきてからが本当の勝負、ここでも平均視聴維持率やエンゲージ率が大切

ざっくり言えば、良質な動画を作って投稿すれば、YouTubeのジュース振り分けの「神」が必ず見ていてくれて、ジワジワ実力であがってこれる世界なので、上記の条件に合致するような動画を作ることをKGI/KPIにすると成功率が高まりそうですね。

Twitter時代によくあったフォロワー獲得のためにリーチを広げるための広告費を投下しようというような企業的発想は、そもそも動画の平均視聴維持率が高いなら(よほど急激に認知を高めたい以外は)もったいないので、その費用があったら全力でコンテンツ制作費にあてたほうがいいと思います。

あと、もしかしたら、動画の投稿内容によっては初動を引き上げようと下手に既存メディア(ブログ/Twitterなど)でスポットの投稿を行ってしまうと、平均視聴維持率やエンゲージが悪く『神』に伝わって、本来もっていた動画のポテンシャルを失わう可能性も(経路別に判断していそうな気もしますが)ありそうで、「この動画を最後まで見てくれそうな層までできる限りセグメント」した上でリーチを増やすようにしたほうが良いかもですね。


■ 動画の「満足度」とは
そんな実験も混ぜつつ、本体の『パジちゃんねる』で動画を配信していく中で、最近、興味深いデータが出てきました。

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平均視聴維持率が34.9%と、私が出している動画の中ではあまり芳しくない率にも関わらず、視聴回数3万回超えと今現在も伸び続けている動画が出てきました。

注目は1本あたりの再生時間で7分を超えている点。この動画は1本で20分超えの動画で、ほかの動画の10-15分よりも長尺なのです。関連動画から60%超えといい露出ポジションを確保しているように思います。

ここからは私の推測ですが、ここ最近は常に近いテーマ動画を出している中で、この動画が伸びているのは1本あたりの再生時間が平均視聴維持率よりも好影響を与えていると思われます。 

考えてみればYouTubeの事業成長におけるもっともピンポイントな指標は、視聴者の目をほかの配信やコンテンツプラットフォームからどれだけ奪えたか、可処分時間のはずで、それは再生数や再生維持率ではなく、シンプルに再生時間と考えることができます。

YouTube事業全体の再生時間が伸びれば、それだけ広告を差し込める回数と時間が(視聴者のYouTubeへのロイヤリティやエンゲージを下げずに)増えるはずで、再生時間が軽視されるということはほぼあり得ないのですね。YouTubeからしたら動画配信者をこうした形で売上・利益に自然に誘導するのは至極当然のように思います(かつすごいのはおそらくは視聴者の満足度を下げないロジックにしている点)。

ただ、だからといって60分の動画を配信して仮に10分の再生時間が取れたとしても、維持率は16.6%であり、そのほか高評価・低評価、コメント(ポジティブ・ネガティブを自動解析)なども考慮されたとしても、今回みたいなヒット=3万回再生には到達できないはずです。

つまりまとめると、これまで平均視聴維持率が45%以上云々という話は例外もありえ、例えば20分動画なら35%近くでもエンゲージの高い動画として認識される可能性があるということかと思います。

大切なのは自チャンネル内ではなく、常に同じ関連動画の中で動画の満足度を競争にさらされていると考えると、同じテーマの動画だとしても動画の内容をもとに細分化されて、この水準に達した動画の競合がたまたまいなかっただけ、という仮説もありえます。

気になったのでほぼ同じ内容の別切り口の動画を作ったところ平均再生維持率37.7%で約6分弱という絶妙に微妙な検証にならない動画が完成してしまいw不発に思ったので、また近いうちにリベンジと思っています。分かっていても狙った通りの数値に着地させるような動画が作れないのがYouTubeというか番組作りの面白いところかもしれません。

ということで、ここまでを粗くまとめると、再生時間「も」意識して作ろう、そのためには1本あたりの動画の尺を間延びしない程度にすこし長めにしていくと良さそうというのが、トップ系YouTuberも見ているとそういう傾向にありそうと思った次第です。

ちなみに、尺が短い動画も別のチャンネルで試していて、これはこれで面白いデータが取れたので共有しておきます。

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34秒の動画で平均視聴維持率105%超え。この動画も時間をかけてですが、やはり順調に視聴数を伸ばしてきています。カウントの仕方が正確に分かってませんが、たぶん同じ人がリピート再生するとカウントに足され、この数値も競合動画と相対的に評価されるのだと思います。


■ 動画がバズる仕組み=相関関係を割り出す

最後に、動画を投稿しながら疑問に思っていたことを、(できるだけバイアスをかけないように)ピアソン相関係数を使って分析してみたデータを共有します。あらかじめ断っておかないといけないのは、バイアスをかけずにといいつつ、動画の本数が少ない中、再生数上位の動画が数値的にブレを生み出してしまったので、人為的に分析データから弾いたものであることをご了承ください。

まずは過去の同ジャンルの動画を一覧で並べて、1日あたりの再生数など、独自の項目をつくって、各動画をできるだけ横並びに比較できる状態にしました。※この時点では同一ジャンルの全動画になっています

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私が考えていた疑問は、
「高評価数が多いと再生数やインプレッションが伸びる?」
「サムネイルのクリック率が高いと再生数やインプレッションが伸びる?」
「平均視聴時間が高いと再生数やインプレッションが伸びる?」
「平均視聴維持率が高いと高いと再生数やインプレッションが伸びる?」
などです。

これらを、相関係数で計算してみた結果がこちらです。

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いまのところ「弱い相関がある」「相関がある」という形ですが、一定信頼しても良さそうなデータが出てきました。

興味深いのは、「平均視聴維持率」に加えて、再生あたりの「高評価率」は動画の「再生数」や「インプレッション数」に相関がありそうな結果となったことです。「平均視聴維持率」が高ければ「高評価率」も高まる傾向はあるのかもしれませんが、「高評価率」を高めるときには、その動画のポジティブなインパクトが必要で、この両面を追うことが、動画のスマッシュヒットを狙うために重要そう、ということが分かります。

ちなみに、この分析データからは、重要そうな要素や傾向は分かるのですが、どうやって数万〜10数万再生のヒットを飛ぶのかの謎は残ったままなので、むしろそれが知りたいいんだよ、と自分でツッコミを入れたくなりました。

キーワードや関連ジャンルなど大量のジュースが溜まっているところに、適切なタイミングで、相対的にエンゲージが高い動画を投げ込み、ジュースが溢れている表舞台に居座り続ける、ということをいかにたくさんの投稿動画で実現させていくか、という感じなのかな。うーんわかりません!w


■ 私が今YouTubeをしている理由
人は情報を消費する生き物で、制約がある段階では少ない情報でも満足してしまいますが、その制約が外れてくると、より大量の情報を消費する習性で、ダイエット中に一種カロリーの高いものを食べたくなる中毒のようなものかと思います。持論で、コンテンツの満足度とは喜怒哀楽のギャップによって生まれると考えていますが、このギャップは文字から画像、画像から映像と表現がリッチになるほど情報量が増えていき、喜怒哀楽のギャップ=コンテンツの満足度が高まるのです。

私はもともとライターの仕事をしていたことから、たぶん人よりも文字を書くことが苦痛ではないし、その特性を活用して、いわゆるブロガーとして活動していた時期がありました。当時、文字はデバイスやネットワークの制限がある中で最高の表現手段だったわけですね。そこからだんだんと画像主体のInstagramが台頭したり、短文中心でリアルタイム性を追求したTwitterにビジネスパーソンが集まったり、ブログはかつてに比べると限定的な使われ方になってきました。そして、デバイスやネットワークの制限が取り払われていくに従って、ネットなしの時代の覇者であるテレビに流れていたコンテンツや経済が、しだいにYouTubeへと流れできていきました。すでに動画サービスの中でも細分化され、長文ブログと短文Twitterの関係のように長尺YouTubeと短尺TikTokのような棲み分けも始まっていて、いよいよ世界の主体は動画へと動いていきました。過去にも、新聞→ラジオ→テレビのようにリッチなほうが(権威は別にして)主役になっていることは歴史も証明していることです。

そして、動画以上の表現は実は存在しなくて、この先にありうるバーチャルリアリティの世界でも3D映像の見せ方の違いということは、ここが表現としての到達点であり、ここから10年先を考えたときに、何かの情報発信の主役は動画(3D映像)となることは確定的です。

翻って、私は文字を書くのが好きだし、苦痛も人よりもないからこそ、時代が変化しているのを分かりつつも、そこに甘えていたのだと昨年くらいからヒシヒシと感じていました。そしていざYouTuberのような演者として自分自身をさらけ出してみると、いやはやあらゆるしゃべるための表現するスキルが足りてないことに愕然としたわけです。

初回の投稿は内容以前に動画に向かって話すスキルというのが決定的に足りておらず、平均視聴維持率が1桁台。再生数も2桁で、これだけたくさんの人に見られているYouTubeで存在し活動しているのに、ジュースは配られなかったのです。

これがバーチャルリアリティでも同じことが起こるとしたら。アフターコロナの世界では、よりその傾向が強まることは火を見るよりも明らかで、チャンネルや演者としての存在感が、今後のビジネスやプライベートな趣味も含めて、あらゆる面で求められる時代になると考えています。こうしたロジックを細かいレベルまで把握しておかないと、これから起こってくる変化の時にプロデュースやディレクションもままならないと考えて危機感さえ持っています。アプリでサービスを作るのにプログラミングができたほうが有利(できないとマズイ)、そんな感覚です。

実際に昨年からは多くのプロジェクトでYouTubeに絡む話がとても増えてきているほか、私がいまいるエンタメ系のコンテンツ業界ではものづくりのスキームがYouTubeの広告モデルによって大変化してくる兆しがあります。こうしたトレンドの中、YouTubeで一体いま何が起こっているのか、それは世間からは良い目で見られていない「好き勝手に生きているYouTuber」と斜めから捉えていてはいかんと、自省をしつつ、新たな潮流にワクワクもしているところです。

YouTubeを知っておかないとという理由で始めてみたんですが、途中から新型ウイルスもあって時代が急激に変化していることも考えてみると、あ、これはみんなやっておいたほうがいいヤツかもと思えてきて。テレワークできている方は、通勤時間で浮いた1-2時間でYouTubeアカウントを育てておくと、この先きっといいことがありそうだなと思います。FacebookもTwitterも最初の頃はこんなに必須になるとは思わなかったけど、これからはそこにYouTubeも入ってきちゃうじゃないかと思っています。

5G、VR/AR、withコロナ。
特にwithコロナ時代は、人と会うコストが膨大になる中、人と会わないでどう人柄やパッションを伝えられるかでいうと、中長期でTwitterを超える営業ツールとして確立されていくんじゃないでしょうか。

営業マンはリモートプレゼンのスキルとYouTubeのアカウントを育てて情報発信していくことに集中。すべてがオンライン化され映像化されるトレンドの中、営業もDXされるんじゃないかと。これは個人の希望がかなり入っちゃっている近未来予測ですが、足で稼ぐ営業のヒラメ筋ではないですが、近い将来、直接対面で会うとかも「嫌がられる時代」が来ちゃうかもしれないですね。

移動のコストがこれほどまでに高まってしまうと、郊外の広い家に引っ越して、仕事部屋の背景にグリーンスクリーンを立てて、髭ぼうぼうでもFaceRigでイケメンのオレで営業活動するとかも、ありえる世界が来るんですかね。

・・・と言いつつ、頭では理解するけど、やっぱ私は対面でコーヒー飲みながらカフェで雑談しながらゆるやかにお話ししたいなぁとも未だに思っちゃうんですよね。習慣を180°切り替えるのは、なかなかです。


長文を読んでいただきありがとうございます。いつまで演者でやるかはわかりませんが、しばらくは実地経験のためにYouTubeに住んでみるので、また定期的にレポートいたします。これを見てYouTubeもやってみようかなという方がいたら、お気軽にお声掛けください。それでは今日はここまでここまで、バイバイバーイのバイ!